現状調査と災害復旧要件分析
- 既存の高可用性ソリューション
- 現在はVPLEXベースのExtended RACを用いた2つのコンピュータールーム間のデュアルアクティブを実装
- ソースデータベース情報
- オペレーティングシステム:64ビット AIX 7100
- データベース:Oracle 12.1.0.2 Extended RAC
- 災害復旧サイトの要件
- データ保護のためのデータ災害復旧を達成
- 他の業務によるデータ抽出に使用
- 災害復旧環境のハードウェアとOS
- 既存リソースに基づき、本番および待機コンピュータールーム双方に1/8ラックのExadataが存在。現在のデータベースバージョンは11.2.0.3。
- 検討中の災害復旧同期オプション
論理レプリケーション(OGG)と物理レプリケーション(ADG)の比較
- OGGが優位なシナリオ
- 双方向の読み書きをサポート
- クロスプラットフォーム対応(AIXとLinux)
- クロスバージョン対応(サポート対象バージョンの検証が必要)
- ADGが優位なシナリオ
- OGGは非同期モードのみサポート、データ損失ゼロを達成不可。ADGはデータ損失ゼロをサポート。
- ADGはブロック自動修復機能を有するが、OGGにはない。
- OGGのデータ検証はADGより厳密でない。
- OGGにはデータ型制限あり(例:同一ROWIDがソース/ターゲットで異なるレコードやオブジェクトを指す可能性)。
- 大規模な DML 操作では、OGG において遅延がより顕著
- ADGの設定とメンテナンスはより簡単。
- OGGのソース/ターゲットバックアップは相互互換不可。
まとめ
- ADGはデータ災害復旧保護の優先選択肢。
- 待機側でのバックアップや、ソースからの読み取り専用操作のオフロードにも利用可能。
- Oracleは強くADG環境の展開を推奨。データ倉庫へのデータ配布と、災害復旧の補完による追加保護の両方に活用可能。
- OGGはクロスバージョン・クロスプラットフォーム環境で待機側の書き込み操作が必要なシナリオに適す。
- アーキテクチャ上、ソース環境が64ビットAIXの場合、ADG経由での64ビットX86 Linuxターゲット環境への直接レプリケーションは非サポート。
- さらに、Exadata上の現行Oracleデータベースバージョン11.2.0.3は非サポート。12.1.0.2へのアップグレードを推奨。